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ギリシア叙事詩断片集


時はあらゆる物を生み、育て、そして奪う。
ホメロスの叙事詩はギリシア文学の華とも言われるべき存在で、
遠くドーリス人の襲来の後の暗黒時代から伝えられている。
しかし、ホメロスの作と伝えられる 『イリアス』 と 『オデュッセイア』 (前8世紀後半) は、 トロイア戦争の遠因からトロイア滅亡後数十年の事件までを扱った、叙事詩の環と呼ばれる8篇の詩の一部に過ぎない。
有名なギリシア神話を伝えた叙事詩の多くは失われ、
今やアポロドロスやヒューギヌス、オウィディウスといった神話編集家の残した神話の概説書を読むことで、
その概形を推測できるに過ぎない。

そして、そのような叙事詩の存在すらも一部の研究家を除いては知らぬ今、
これらの叙事詩の断片を見つけられるだけ見つけて、
その存在を強調したい。
いつかはポンペイなどの遺跡からその完本が見つかることを夢見つつ………。


*底本:Martin.L.West, Greek Epic Fragments, Loeb Classical Library, London, 2003

*[]はWestの補足、〈〉は欠損箇所の補い、〔〕は訳者の補足。


系譜と古史 ヘラクレス・テーセウス叙事詩圏 テーバイ叙事詩圏 トロイア叙事詩圏


系譜と古史


ティタノマキア

作者:エウメロス

断片1 重訳
ピロデモスのパピルスB4677

しかるに、『ティタノマキア』の著者は万物はアイテールに由来すると言っている。

断片2

断片3
ヴェルギリウス『アエネイス』10:565  *『アエネイス』の詩行

  100の腕と100の手を、その身に具えて口と胸
  それぞれ50の全てより火炎を吐くと人の言う
  アエガエオンが、ユピテルの雷に抗して、手の数の
  楯を鳴らして、手の数の剣を振るう時のよう

断片4

断片5

断片6
アポロドロス『神話』1:2:1

彼等〔ゼウスの兄弟姉妹〕と共にゼウスはクロノスと巨神族と戦を交えた。10年の戦闘の後、大地はゼウスにタルタロスに投げ込まれた者達を味方にするならば勝利を得るだろうと予言した。彼は彼等の番をしているカムペーを殺してその縛を解いた。そこでキュクロプス達はゼウスには雷光と雷霆を、プルートンには帽子を、ポセイドンには三叉の矛を与えた。神々はこれらの武具に身をよろい、巨神族を征服してタルタロスに幽閉し、百手巨人共を牢番にした。しかし彼等自身は支配権に関して籤を引き、ゼウスは天空を、ポセイドンは海洋を、プルートンは冥府の支配権の割当を得た。

断片7
アポロドロス『神話』1:2:3

イアペトスとアシアから、蒼穹を両肩に支えているアトラス、プロメテウス、エピメテウス、及び巨神族の戦闘においてゼウスが雷霆を以て撃ち、タルタロスへと投入したメノイティオスが生まれた。

断片8
アテナイオス1:22c

  彼等の真中に人間と神々の父なるゼウス踊りたもう。

断片9

断片10
アテナイオス11:470c

しかしオリュトスは『ホライ』の第2巻で、ヘリオスは釜に乗って渡るのだと言い、『ティタノマキア』の作者がそういった最初の詩人だと言っている。

断片11

ヒューギヌス『神話集』183
エイオース、この馬によって天が回転する。アイティオプスは炎のごとき引き馬で牡である。雄は軛につながれており、我々が雷鳴と呼ぶブロンテー、雷霆と呼ぶストロペーの2頭である。このことを言っているのはコリントスのエウメロスである。

断片12

断片13

断片14 2巻
アテナイオス7:277d

  その中で、金の目をした物言わぬ魚等
  アンブロシアの芳香を漂わす水に泳いで戯れる。


コリント誌

作者:エウメロス

断片15
パウサニアス2:1:1

コリントの国土はアルゴス圏の一部で、名称はコリントスに由来する。コリントスはゼウスの子なりき、等と真面目に口にしているのは、コリント人の大半は別として他に私は例を知らない。現にバッキダイと呼ばれる一門の出のアンフィリュトスの子で叙事詩を作ったと伝えられるエウメロスにしてさえ、その一書『コリント誌』――本書がエウメロスの真作の話であればの話だが――の手でオケアノスの娘エフュラが初めてこの地に住み、

断片16
パウサニアス2:1:6

コリント人にも次のような伝承がある。ポセイドンがこの領地を巡って太陽神ヘリオスと紛争を起こした。ブリアレオスが彼等の仲裁となって、地峡とその近辺はポセイドンのものとするとの裁定を下し、市の背後に聳える丘〔アクロコリント〕の方は太陽神ヘリオスに与えたのだと。

断片17
パウサニアス2:3:10

エウメロスの語るところによれば、太陽神ヘリオスはアロエウスにはアソピアの地、アイエテスにはエフュライアの地を授けた。そしてアイエテスはコルキスに出かける際に自分の領土をブウノス、つまりヘルメスとアルキダメイアとの間の子とされるブウノスに委ねた。

断片18
パウサニアス2:3:10

ブウノスが死ぬと、アロエウスの子のエポペウスがこのエフュライアの地の住民まで支配した。

断片19
パウサニアス2:1:1

後に太陽神ヘリオスの子のアロエウスの、そのまた子であるエポエウスを父に持つマラトンが、父の無法乱行をはばかってアッティカの沿岸部に移っていったが、エポエウスが死ぬとペロポネソスへやってきて、支配権を子供等〔シキュオンとコリントス〕に分配した上で自分は再びアッティカの地に去っていった。抗してアソピアの地はシキュオンの名、エフュライアの地はコリントスの名を取って、それぞれ地名が改められたと語っている。

断片20
パウサニアス2:3:10

その後、マラトンの子コリントスが子宝のないまま死んでしまったので、コリントの人たちはイオルコスからメデイアを招聘して、彼女に支配権を委ねた。

断片21

断片22

断片23
パウサニアス2:3:11

このメデイアを介してイアソンはコリントの王位に就き、メデイアの方は子宝を得たが、彼女は子供が生まれる度に、これをヘラの聖所に運んで密かに隠した。隠すことによって子供達が不死身になると信じてのことだった。だが遂にイアソンに現場を押さえられ、たちまち彼女は自分の期待が水泡に帰したことを悟り――現にイアソンは彼女が許しを請うても容れず、イオルコス目指して船で去ってしまった――、メデイア自身もこのような事情から支配権をシシュフォスに譲って国を去っていったという。以上が私の読んだ伝説である。

断片24
パウサニアス2:2:2

シシュフォスとネレウスの<墓所>――ともかく、伝承ではネレウスはコリントへやって来て、病を得て死に、地峡の辺りに埋葬されたということになっている――を捜すような野暮は、エウメロスの作品を読んだことのある人なら、まずやらないだろうと思う。エウメロスによれば、ネレウスの墓は誰彼の別なく、全ての者に知られてはならないものだったので、ネストルさえシシュフォスからその所在を明かしてもらえなかったほどであり、そのシシュフォスも地峡に埋葬されたものの、エウメロス当人の時代でさえ、その墓の所在を知っているコリント人はごく僅かにしか過ぎなかったとのことなのだ。


エウロピア

作者:エウメロス

断片26

断片27

断片28

断片29

断片30
パウサニアス9:5:8

エウロペを扱った叙事詩の作者は、この王〔タンタロス〕がヘルメスから教わって初めてリュラ琴を弾いたと言い、石や動物たちについても<・・・欠・・・>王が歌うとこれらの物までついてきたと歌っている。

断片31
アポロドロス3:8:2

エウメロス及び他のある者はリュカオンにはまた一女カリストーがあったという。

断片32
アポロドロス3:9:1

アルカスとアミュクラスの娘レアネイラ、或いはクロコーンの娘メガネイラ、或いはエウメロスの言によればニンフのクリューソペレイアより、息子のエラトスとアペイダスが生まれた。

断片33
アポロドロス3:11:1

メネラオスはヘレネよりヘルミオネを得、 〔中略〕 またエウメロスの言によればニンフのクノシアーよりクセノダモスを得た。

断片34

断片35
ツェツェス『ヘシオドス評』p.23

しかしコリントスの人エウメロスは、ムーサイ達のうち3柱、すなわちケピソー、アポロニス、ポリュステニスはアポロンの娘だとしている。


作者:スパルタのキナイトン

断片1
パウサニアス8:53:5

また、キナイトンはその叙事詩の中で、ランテュダマスはヘパイストスの子、ヘパイストスはタロスの子、タロスはクレスの子だと歌った。

断片2
パウサニアス2:3:9

スパルタ人のキナイトンは――この人は叙事詩で以て〔英雄達の〕系譜を歌った――イアソンはメデイアからは息子のメノイティオス、娘のエリオピスが生まれたと語っている。子供達に関してそれ以上のことは、この詩人によって歌われてはいない。

断片3
ポルフィリオス『イリアス』古注3:175古注

ヘレネとメネラオスの間には、アリアイトスが言うにはペルシアのマラピオイ族の先祖になったマラピオスが、あるいはキナイトンが言うにはニコストラトスが生まれた。

断片4
パウサニアス2:18:6

オレステスが死ぬとティサメノスが王位を継いだが、彼はメネラオスの娘ヘルミオネとオレステスとの間の子であった。オレステスの庶子ペンティロスを生んだのはアイギストスの娘エリゴネであった、とキナイトンはその詩に書いている。

断片5
パウサニアス4:2:1

私はポリュカオンとメッセネの間に生まれた子供達のことを調べるのに熱中して、いわゆる『エホイアイ』も叙事詩『ナウパクティア』も読み、加えてキナイトンやアシオスが作成した系譜も読んだ。しかしこれらの詩人は以上の点には何も歌っていなかった。


作者:サモスのアシオス

断片1
パウサニアス2:6:4

  ゼトスと神のごときアンフィオンを生みしはアンティオペ、
  水底深き渦逆巻く河神なるアソポスの娘にして
  ゼウスと民の牧者なるエポペウスとの胤を宿して

断片2
ストラボン6:1:15
  メタボスへの言及
  姿良きメラニッペがディオスの館で生んだ

断片3
パウサニアス9:23:6

アシオスがその叙事詩の中で述べている所によると、プトオスはアタマスとテミストとの間の子でアポロンの異名も山の名もこの子の名から起こった。

断片4
パウサニアス5:17:8

アシオスはその叙事詩の中でアルクメネもアンピラオスとエリピュレの娘だと歌っている。

断片5
パウサニアス2:29:4

叙事詩人のアシオスはフォコスにはパノペウスとクリソスが生まれたとしている。パノペオスの息子エペイオスはホメロスが歌っているように「〔トロイアの〕木馬」を作った人物であり、クリソスの3代目の子孫はピュラデスであって、ピュラデスはすなわち、クリソスの子のストロフィオスとアガメムノンの姉妹のアナクシビアとの間の息子であった。

断片6
パウサニアス3:13:8

アシオスはその叙事詩の中で、テスティオスはレダの父であり、またブレウロンの子アゲノルの子に当たると話している。

断片7
パウサニアス7:4:1

サモス出でアンピプトレモスの子アシオスがその叙事詩の中で歌ったとおり、ポイニクスとオイネウスの娘ペリメデとの間にアステュパライアとエウロペが生まれ、ポセイドンとアステュパライアとの子がアンカイオスで、彼が「レレクス人」の王となった。王はマイアンドロス河神の娘サミアを妻に迎えて、ペリラオス、エヌドス、サモス、アリテルセスと、その次に娘パルテノペをもうけ、この娘とアポロンとの間にリュコメデスが生まれた。

断片8
パウサニアス8:1:4

  黒き大地は、高く聳える樹々に埋もれた山中に、
  神にもまがうペラスゴスを送り出した、死すべき族がこの世にあるように。

断片9
アポロドロス3:8:2

エウメロス及び他のある者はリュカオンにはまた一女カリストーがあったという。 ヘシオドスは彼女はニンフの一人であるといい、アシオスはニュクテウスの、ペレキュデスはケテウスの娘という。

断片10
『オデュッセイア』4:797古注

  そしてイカリオスの娘等は、メダ並びにペネロペイア。

断片11
パウサニアス2:6:5

そしてこのシキュオンが王になったところから、その地はシキュオニアと呼ばれるようになり、その町もアイギレイアからシキュオンに改名された。ところで、この男シキュオンはエポペウスの息子マラトンの子ではなくて、エレクテウスの子のメティオンの息子だという人がいる。アシオスもこれらの人たちと言うことが一致している。

断片12
パウサニアス4:2:1

私はポリュカオンとメッセネの間に生まれた子供達のことを調べるのに熱中して、いわゆる『エホイアイ』も叙事詩『ナウパクティア』も読み、加えてキナイトンやアシオスが作成した系譜も読んだ。しかしこれらの詩人は以上の点には何も歌っていなかった。

断片13
アテナイオス12:525e

  まさにそのように、髪を櫛けずっては、彼等は
  ヘラの宮居に参る。美しい衣を羽織り、
  雪なす長衣を引きずって広大の地をはらう。
  頭の頂には蝉のごとく金の飾り物が留まり、
  金糸で束ねた髪は微風になびく。
  技をこらした輪飾りが腕を巻き、
  ・・・横に隠れた兵士を・・・。


アッティス

作者:ヘゲシノス

典拠
パウサニアス9:29:2

私〔パウサニアス〕はこの詩篇〔『アッティス』〕を読んだことがなく、私が生まれる以前に打ち捨てられてしまった。コリントスのカリッポスが『オルコメノス誌』の中でこの詩人の詩句を論拠としているし、私も当のカリッポスに教えられて同じように論拠にしている。

断片1
パウサニアス9:29:1

  そしてまた、大地を奮わすポセイドンはアスクレの脇に横たわり
  1年が巡ってこのアスクレはこの神の御子を生んだ、
  アスクレを初めて建設したオイクロスを。
  そしてこの市はヘリコンの泉流れる麓にある。


作者:ケルシアス

典拠
パウサニアス9:38:9

アスプレンドンをその住民が見捨てたのは水が乏しかったためである。この市の名はアスプレンドンに由来し、彼はニンフのミデイアとポセイドンの間の子だと言う話である。オルコメノスの人ケルシアスが作った叙事詩もこれを認め―― 〔中略〕  
この詩人の叙事詩は今日全く伝わっていないが、カリッポスがオルコメノスを扱った同名の書の中に以上の文句も引用されている。

断片1
パウサニアス9:38:9

  ポセイドンと名も高いミデイアの間から、
  息子アスプレンドンが生まれた、広い市の中で。


ダナイス

作者:

断片1 

断片2 
ハルポクラテスA272

ピンダロスや『ダナイス』の著者はエリクトニオスとヘパイストスは大地から生まれたとしている。

断片3 
ピロデモスのパピルスB5818

そして、『ダナイス』の著者によると、クーレーテスは神々の母の僕だという。


ミニュアス

作者:ポカイアのプロディコス

断片1 
パウサニアス10:28:2

  そして彼等は、年老いたる渡し守のカロンが操る
  死者の乗る船を船着き場の内にては捉え得ざりき。

断片2 
パウサニアス10:28:7

だが、オデュッセウスにまつわるホメロスの詩にも、『ミニュアス』、そして『ノストイ』にもハデスの館のこととか、そこの恐怖の数々への言及は見られるのだが、エウリュノモスなる鬼神のことなどさらさら人の知るところではない。

断片3 
パウサニアス9:5:8

また、伝承によると王も自分でレトとその子供達に向かって暴言を吐き、その罪で冥界での裁きを受けた。だが受けた懲罪についてはミニュアス詩<の文句>があって、その中でこの王とトラキアのタミュリスとを共々に扱っている。

断片4 
パウサニアス4:33:7

しかし、ポカイアのプロディコスの話によると――ミニュアス叙事詩が事実この詩人の作だとして――この楽人〔タミュリス〕は女神〔ムーサ〕相手に自慢した罪により、冥界で罰を蒙った。

断片5 
パウサニアス10:31:3

他方、いわゆる『エホイアイ』と『ミニュアス』とは相互に合致していて、両詩ともアポロン神がクウレテスの味方をしてアイトリア勢を撃ち、メレアグロスはアポロンに殺されたとしている。

断片6 
ピロデモスのパピルスB4922

そして『ミニュアス』の著者はオリオンは[アルテミスに殺されて]死んだとしている。

断片7 

断片8 
ミレトスのパウシマコス1:123:6

〔しかし〕彼女、(冥界の)女王は多くの祈りを捧げられながら死者達の内におわします。


ナウパクティア

作者:ナウパクトスのカルキノス

典拠
パウサニアス10:38:11

ギリシア人から『ナウパクティア』と呼び慣らされている叙事詩のことを多くの人たちはミレトスのさる男〔ケルコプス〕の作としている。だが、ピュテスの子カロンはこれはナウパクトスの人カルキノスの作だとしている。我々もこのランプサコス出身の人の見解に従う。女性達のことを歌ったミレトス人の叙事詩に『ナウパクティア』というような表題のつく訳が一体どこにあろうか。

断片1 歴史(神統記)第5巻より
イリアス15:336古注(T)

この詩人と同様に、ヘラニコスも、エリオーペーをアイアースの母親だと言う。ペレキュデースは、第5巻のなかで、ムナセアスは第8巻のなかで、アルキマケーだと言っている。『ナウパクティア』の作者は、彼女は異名同人だと言う。
  そして彼女に続いて〈彼女は美しい〉末〈娘をば生み、
  彼女の母方の祖父は〉エリオペーと名づけたが
  一方、父親とアドメトスは、アルキマケーと呼んだ。

断片2 

断片3 
アポロニオス・ロディオス2:299古注

〔ハルピュイアたちは〕クレーテーの洞穴に潜りこんだ。このことはネオプトレモスも言っている。『ナウパクティア』の作者と、ペレキュデスは第6巻のなかで、アルギノン山の峰下にある洞窟に逃れたと言う。

断片4 
アポロニオス・ロディオス3:515〜521古注

アポロニオスはこのように牛をくびきにつなぐことをば買って出た人々に言及しているが、一方、『ナウパクティア』の著者は彼に知られていた全ての英雄達の名を挙げている。

断片5 
アポロニオス・ロディオス3:523〜524古注

『ナウパクティア』ではイドモンが立ち上がり、イアソンに牙を抑えることをお任せあれといっている。

断片6 

断片7 

断片8 

断片9 
パウサニアス2:3:9

ギリシア人の間には『ナウパクティア』の名で知られる叙事詩があって、その中でイアソンはペリアスの死後、イオルコスの町を去ってコルキュラ島に移り住んだが、彼の長男メルメロスは対岸の本土で狩猟中に一頭の牝獅子に殺されてしまったとされている。だが〔弟の方の〕フェレスについての言及は皆無。

断片10 

断片11 


ポロニス

作者:

断片1 アルゴスのアクゥシラオス アルカディア王家の系図より
アレクサンドレイアのクレメンス『ストロマテイア』1:102:6

というのは、ポローネウスは最初の人類であったとアクゥシラオスが言っているからである。ここからまた『ポローニス』の詩人も、彼のことを「死すべき人間たちの父」であると謂ったのである。

断片2 途中
アポロニオス・ロディオス1:1126〜1131古注

  ここに家を構えていたのは
  イダのプリュギア人と言われる呪術師の山男達で、
  ケルミスと巨人ダムナメネウスと怪力のアクモンであった。

断片3 
ストラボン10:3:19

また、クレス人のことを『ポロニス』の作者はアウロスの笛吹きでプリュギア人だと言い、

断片4 

断片5 

断片6 


ヘラクレス・テーセウス叙事詩圏


オイカリア陥落

作者:クレオピュロス 

断片2 
ストラボン9:5:17

史書によると「エウリュトスの城市」オイカリアは、これらの地域内の他エウボイア島とアルカディア地方にもあり、本書のペロポネソス誌でも述べたように名を変えている例もある。そして、史家はこれらの市について、とりわけヘラクレスに占領されたのはどの市だったか、『オイカリア陥落』をつくった詩人はどのオイカリアについて詩を編んだのか、検討している。詩人は以上の諸地域をアスクレピアスの子供達に配した。

パウサニアス4:2:3
テッサリアやエウボイアの伝承もあり、ギリシア内の出来事はほとんどが議論の種になっている。前者の伝承によると、エウリュティオンは今日は無人の地であるが古くは市であり、これが「オイカリア」であった。他方ではクレオピュロスが『ヘラクレイア』の中で後者の伝承に合致した内容を歌っている。


ヘラクレイア

作者:ロードス島のペイサンドロス (前7〜6c)

断片1
ストラボン15:1:9

「ヘラクレスはこの岩山に三度攻撃して三度撃退された。シバイ族はこの英雄に従って遠征に参加した兵士達の子孫で、一族だという印を未だに持っている。すなわち、ヘラクレスと同じく毛皮を身にまとい、棒を携え、飼っている牛やラバに棍棒の焼き印を押している」
〔中略〕 またヘラクレスのこの種の身ごしらえについての言及は、トロイア戦争の頃よりも遙かに新しい時代のもので、『ヘラクレイア』の詩の作家達――作者がペイサンドロスなのか他の誰かなのかはともかく――の創作であり、古式の木彫神像はいずれもこんな身なりをしていなかった。

断片2
パウサニアス2:37:4

カミロスの人ペイサンドロスは野獣が恐ろしい形相を呈すれば呈するほど自分の詩の世間の評判がそれだけいっそう高くなるのを狙って、従来の見方に変えてヒュドラにたくさんの頭を付けさせたのだ。

断片4
パウサニアス8:22:4

泉には、その町で昔人喰い鳥が育ったという伝承が残り、ヘラクレスがこれらの鳥を射落としたという。カミロスのペイサンドロスの話によると、殺したのではなく、「がらがら」を鳴らして追い払った。

断片5 第2歌
アテナイオス11:496d

ペイサンドロスは叙事詩『ヘラクレイア』の中で、ヘラクレスがオケアノスを渡るのに使った杯というのは、太陽神ヘリオスの物で、ヘラクレスはそれをオケアノスから頂戴したと言っている。この英雄は大きな杯を喜んでいたので、この杯も大きかったという訳で、多分詩人や散文作家達がこの杯を船としてオケアノスを渡ったという話を作ったのであろう。

断片10
アテナイオス11:783c

ペイサンドロスが言うには、ヘラクレスはテラモンに、トロイア攻めにおける功労故にアレイソンを与えたのだという。

断片?
アポロドロス『ギリシア神話』1:8:5

しかしペイサンドロスは彼(テューデウス)はゴルゲーの子であると言っている。というのはゼウスの意志によってオイネウスは自分の娘と恋に落ちるようになったからであると。


ヘラクレイア

作者:ハリカルナッソスのパニュアッシス (前5c)

断片1
パウサニアス9:11:2

また、ヘラクレスの子の内でメガラを母とする子供達の墓を見せてくれる。この子供達の死を巡る伝承は、ヒメラのステシコロスやパニュアッシスが叙事詩の中で歌ったことと全く違いがない。

断片2 
パウサニアス10:9:9

  白雪戴くパルナソスをいと速き足もて越え抜け、
  アケオロスの娘御なるカスタリアの不滅の泉水に到着した。

断片4
アポロドロス『神話』1:8:5

しかしパニュアッシスは、トリプトレモスはエレウシスの子であると言っている。というのはデメテルは彼の所に来たのだと主張しているからである。

断片5
セクストス・エンペイリコス『学者達への論駁』1:260〜261

すなわち、歴史家は自らのために偽なる仮設を採用し、我々の知識の創始者アスクレピオスは雷に打たれたと言っているが、しかしその嘘で満足することなく、嘘をつく中で更に多様な仕方でそれを改変している。
例えば、ステシコロスは『エリピュレ』の中でアスクレピオスが雷に打たれたのは、テーバイにおける戦死者の幾人かを生き返らせたからであると語り、キュレネのポリュアントスは『アスクレピアダイの起源』の中でヘラの怒りによって狂気に陥ったプロイトスの娘達を癒したのが原因であると語り、パニュアッシスはテュンダレオスの死体を生き返らせたためであると語り、

断片9 第1歌
アテナイオス11:496d

パニュアッシスは『ヘラクレイア』の第1歌で、ヘラクレスはヘリオスの杯をネレウスの所から持ち去って、エリュテイアに渡ったと言っている。

断片11 
アテナイオス4:172c

ホメロス学者のセレウコスによると菓子という物を最初に記録したのは、パニュアッシスがエジプト人の人身御供に触れた文章であったようだ。たくさんの菓子を供え、「たくさんの鳥を供える」と言っている。

断片12 第3歌
アテナイオス11:498d

  輝く大甕によって酒をば割り、そこから
  幾度もスキュポスを汲んではうま酒をあおった。

断片17
パウサニアス10:29:9

パニュアッシスが歌っているところでは、椅子に座るテセウスとペイリトゥスの姿形は縄目にかけられていた人物のそれではなく、縄目の代わりに岩が両名の肌ぎりぎりの所で絡んでいたという。

断片19
アテナイオス2:37a

  生きとし生けるものに、酒はさながら火のごとく、
  こよなく良きもの。悪を祓い、憂いに沈む全ての者には友となる。
  声を合わせて歌い舞う折も、恋いに胸が焼け付く時も
  酒こそ陽気と楽しきさんざめきに欠かせぬ喜ばしき友。
  されば、人々相集う卓を囲む時、心嬉しく盃を受け、
  飲まねばならぬ。十分に御馳走を頂戴したなら
  楽しきもてなしをゆめ忘れず、子供のようにただ、
  おなかを抱えてぼんやりしていてはならぬ。

断片20
アテナイオス2:36d

  はじめの盃の籤を当てたもうはカリテス、朗らかに笑みたもうホーライ、また
  雄叫びあげるディオニュソス。すなわち人の子に恵みを用意したもう神々。
  次いではキュプロスに誕生したもうアプロディテ、またディオニュソス、
  このとき酒の功徳は極に高まる。これを干し、
  干したる後は美き宴に背をば向け、我が家をさして
  去り行かば、いかなる禍も襲うことなからん。
  さりながらもし、3献目も頂戴つかまつるとて
  羽目を外して干す時は、不幸をうち従える
  厄介者のヒュブリスとアテ、さこそ出番と現れる。
  いざ帰りたまえ。程々に旨き酒喉に通した君は。
  仲間の者等は眠るに任せ、奥方の許へ帰りたまえ。
  旨き酒を3献まで飲む時は虞あり、
  胸の内にヒュブリス怒りをこみ上げさせて、
  こよなき交歓を悪しき結末へと至らしめんかと。
  されば我に聞きて盃を重ねるを止めよ。

断片21
アテナイオス2:37a

  輝く酒は、神様が人間に下さった最高の贈り物。
  歌という歌、舞という舞、そしてこの世の
  あらゆる恋が酒と相和する。ほどほどに
  飲めば胸の内より、あらゆる憂いは露と消える。
  ただ忘れるな。度を越せば尚一層の憂いが残る。

断片22
アテナイオス2:36d

  ヒュブリスとアテの運命、彼の付き添うて去らず。

断片28
アポロドロス3:14:4

しかしヘシオドスは彼〔アドニス〕はポイニクスとアルペシボイアの子と言い、パニュアッシスは娘スミュルナの父なるアッシリア王テイアースの子であるという。この女はアプロディテを崇拝しなかったので、その怒りによって父に対する恋に襲われ、自分の乳母を共謀者として何も知らぬ父と12夜の間臥所を共にした。しかし彼はこれを知るや刀を抜いて彼女を追った。女はまさに捕らえられんとして、神々に姿を消すことを祈った。神々は憐れんでスミュルナと呼ぶ木にその姿を変えた。10ヶ月の後にその木が裂けていわゆるアドニスが生まれた。アプロディテは彼の美貌の故に未だ幼い彼を神々に秘して箱の中に隠し、ペルセポネに預けた。しかし女神は彼を見た時に返そうとしなかった。ゼウスは審判の結果1年を3分し、アドニスはその3分の1を自分の、3分の1をペルセポネの、3分の1をアプロディテの許に留まるべく命じた。しかし、アドニスは自分の分もアプロディテに加え与えた。後アドニスは狩猟中に猪に突かれて死んだ。


ヘラクレイア

作者:リアノス (前3c)

断片 第1巻
アテナイオス3:82b

シドゥスがコリントスの村であることはリアノスも『ヘラクレイア』の第1巻で述べ、


テーセイス

作者:?

断片1
プルタルコス『対比列伝』テセウス伝28

『テーセイス』の作者が書いたアマゾン族の叛乱はテセウスがファイドラーと結婚したのでアンティオペーが攻め入り、アマゾン族がこれを助けたのをヘラクレスが殺したのだと言うが、明らかに作り噺の話だと思われる。

断片2 (重訳)
ピンダロス『オリンピア祝勝歌』3:50b古注

カミルスとペレキュデスのピンダロスは『テーセイス』の著者の描写に基づいて、ケリュネイアの鹿を雌で、金の角をもつものとした。


テーバイ叙事詩圏


オイディポディア

作者:スパルタのキナイトン 

典拠
タブラ・イリアカK (ボルジア石板)

[スパルタ]の人キナイトンによって編まれたと[いわれる]6600行の『オイディポディア』の次に我々は『テーバイス』の名を記す [・・・

 

断片1 
パウサニアス9:5:10〜11

私は息子〔オイディプス〕と母〔イオカステー〕の間に子供は生まれなかったと思うし、この考えはホメロスも保証してくれている――詩人は『オッデュッセイア』の中で歌い―― 〔中略〕 だから、もしもオイディプスとイオカステーの間に4人もの子供ができたなら、神々が直ちに明らかになさったということはあり得ない。この子供達はピュペルパスの娘エウリュガネイアから生まれた子供である。叙事詩『オイディポディア』の作者もこれを明言しているし、オナシアスはプラタイア市に、エウリュガネイアが子供達の戦を心配してうなだれている姿を描いた。

断片2 
アスクレピアデス『悲劇の物語』12F7a

  この地上に、二本足にして、四本足にして、三本足にして、
  声は唯一つなる者あり。地上空中はたまた水中に
  生きとし生ける者の内、唯一人本性を変ず。
  さりながら、四本足にて行く時は、四肢の力弱くして、
  二本足、三本足の時に比ぶれば歩みは遅し。


テーバイス

作者:偽ホメロス

典拠1
ホメロスとヘシオドスの歌比べ15

さて、ホメロスは勝利を逸した後、自作の詩を朗誦しつつ諸国を遍歴していたが、その最初の作は『テーバイス』7000行で、

典拠2
パウサニアス9:9:5

叙事詩『テーバイス』もこの戦争を扱い、カリノスはこの詩に触れて詩篇の作者はホメロスだ、と言った。名だたる人の中でこれと同じ判断をしている人も多い。私としてはこの詩篇を『イリアス』『オッデュッセイア』に次ぐ物として特に賞賛する。

典拠3
偽ヘロドトス『ホメロスの生涯』9

メレシゲス〔ホメロス〕は中に入り、他の人々もいる仕事場に座ると『アムピアラオスのテーバイ遠征』や自作の神々への賛歌などの詩を一同に披露し、

 

断片1 冒頭の句
ホメロスとヘシオドスの歌比べ15

  女神よ歌え、いと水に乾きたるアルゴスを、ここより諸々の王達・・・

断片2
アテナイオス11:465f〜466a

  しかし神のごとき英雄ポリュネイケスは
  まずオイディプスの前に、神聖のカドモスの
  銀の食卓をば置く。また次いで、
  見事なる金の杯にうま酒を満たした。
  しかしオイディプス、己の父の尊き遺品を見るからに
  胸に激しき咎めの心湧き起こって
  たちまち2人の息子等に災いを呼ぶ呪いを掛けた。
  (これまた復讐の女神もそれと知りたまうところ。)
  すなわち、彼等が父の物を互いに慈しみあいつつ
  分け合うことなく、久しく相戦い、相争いますようにと。

断片4
プラトン『パイドロス』269a

  蜜のごとく甘い弁舌のアドラストス

断片5
アポロドロス『ギリシア神話』1:8:4

アルタイアーの死後オイネウスはヒッポノオスの娘ペリボイアを娶った。『テーバイス』の著者はオーレノスが陥ったときにオイネウスが彼女を戦利品として得たと言い、

断片6
ピンダロス『オリュンピア祝勝歌』6:15〜7

  7つの薪山が死体のために築かれ終わると、タラオスの子は
  テーバイでこのように言ったのだ、「我が軍の目が私には恋しい、
  予言にも槍で戦うにも優れていたあの男が」。

断片8
ピンダロス『ネメア祝勝歌』9:30b古注
  
  我が子アンピロコスよ、いずこへ行かんとも、
  蛸の心映えを守って、各々の国ぶりに自らを合致させよ。
  ・・・・・・

断片10
パウサニアス9:18:6

墓の主〔アスポディコス〕はアルゴス人との戦いで――テーバイでの伝承によると――タラオスの子パルテノパイオスを殺した。しかし『テーバイス』のなかで後者〔パルテノパイオス〕の最期を扱った詩句では、殺したのはペリクリュメノスだ、とある。

断片11
パウサニアス8:25:8

  見るも哀れな衣服をまとい、黒いたてがみのアリオンを連れて


テーバイス

作者:コロポンのアンティマコス (前5c)

断片
アテナイオス7:304e

  ヒュケまたは馬、または鶫べらと人が呼ぶ魚を

断片
アテナイオス11:486a

そして彼が言うには、コロポンのアンティマコスはスポンデイオンをもロイビデスと呼んでいる。

断片 第5歌
アテナイオス11:468a

  アドラストスがやれと言ったことは何でも、彼等は片端からせっせと
  こなした。銀の甕に水を注ぎ、純な蜜を注ぎ、
  居並ぶアカイアの殿等に、素早くデパストロンを配れば、
  殿等は早速にも金の器から地に酒を注いで、
  以て献酒の儀を行った。

断片 第5歌
アテナイオス11:468b

  わしの部屋にある銀むくの酒あえ甕や、
  金のデパストロンをこれへ。

断片 第5歌 直前の断片に続く箇所
アテナイオス11:468b

  それに金のデパストロンと純な蜜を満たした壺、
  これぞ殿がとりわけ優れたりとお思しなすであろうもの。

断片 第5歌
アテナイオス11:475d〜e

  神々への御使者が黒い酒(赤葡萄酒)を満たした
  革袋並びに邸内にある限りのケベレイオン――それは彼の所有する内では
  他に優っていたものであった――を取るや、蜜を満たした。

断片 第5歌
アテナイオス11:475d〜e

  金のデパストロンと彼の所持する傷のないケレベイオンの
  良いものに蜜を満たして。

断片 第5歌
アテナイオス11:482f

  伝令使達は全ての隊長等に、次々に近づいては、
  見事な作りの金のキュペロンを手渡した。


エピゴノイ

作者:偽ホメロス

典拠
ホメロスとヘシオドスの歌比べ15

それに次いで『エピゴノイ』7000行で、

 

断片1 冒頭の句
ホメロスとヘシオドスの歌比べ15

  さてムーサイよ、此度は後の世の益荒男より歌い始めん・・・

断片5
ヘロドトス4:32

しかしヘシオドスは極北人について言及しており、またホメロスも『エピゴノイ』の中で――もしこの詩が真実ホメロスの作であるとするならば――このことに触れている。


アルクマイオーニス

作者:?

断片2
アテナイオス11:460b

  地に広く葉を敷きたる上に
  遺体等を寝かせ、それにふんだんの
  食事と酒杯を供え、頭には冠を置きぬ。

断片4
アポロドロス1:8:5

テュデウスは立派な男となったが、人を殺したために国を追われた。殺された相手は一説によればオイネウスの兄弟アルカトオスであり、『アルクマイオーニス』の著者によれば、オイネウスに対して陰謀を巡らしたメラスの息子達、すなわちペーネウス、エウリュアロス、ヒュペルラオス、アンティオコス、エウメデス、ステルノブス、クサンティッポス、ステネラオスであると主張している。

断片5
ストラボン10:2:9

『アルクマイオーニス』の作者によると、ペネロペの父イカリオスに2人の息子アリュゼウスとレウカディオスがいて、父王と共にアカルナニアの支配者となった。


トロイア叙事詩圏


キュプリア

作者:キュプロス島のスタシノス

典拠1
アイリアノス『奇談集』9:15

ホメロスにはその他、困窮して娘〔アルシポネ〕を然るべく嫁がせることが出来なかった時、叙事詩『キュプリア』を婚資として与えたという伝承もあって、これについてはピンダロスの証言もある。

典拠2
アリストテレス『詩学』1459a37

これに対して他の作家達は1人の人間について、1つの期間について、あるいは1つの行為ではあるが、多くの部分に切り離しうるような行為について詩を作っている。例えば『キュプリア』や『小イリアス』の作者がそうである。

典拠3
ハリカルナッソス碑文 (前2c)

〔この町は〕トロイア叙事詩圏の『キュプリア』という叙事詩を生み出した叙事詩の巨匠パニュアッシスを輩出した。

典拠4
プロティノス『雑録集』319a34

〔プロティノスも〕『キュプリア』という叙事詩に言及しており、ある者が作者の名としてサラミスのヘゲシヌスの名を与える一方で、ある者はキュプロスのスタシノスの作に帰し、またある者はホメロスが娘の婚資としてこれをスタシノスに与えたことからこの詩が『キュプリア』と呼ばれるに至ったと考えていることが触れられている。しかし彼はこの説明に賛同せず、叙事詩のタイトルは第3音節に鋭アクセントのある『キュプリア』ではあり得なかったとしている。

典拠5
アレクサンドリアのクレメンス『ギリシア人に奨む』2:30:5

叙事詩『キュプリア』はトロイア叙事詩圏に属し、ヘレネの強姦を扱っている。この作者は不確かながらキュクリコスの1人と考えられる。

 

概要:from プロクロス『文学便覧』抜粋 (訳:岡道男氏)
これに続いて、11巻本に伝えられるいわゆる『キュプリア』がくる・・・その内容は次の通りである。
 (第1巻?)ゼウスはテミスと共にトロイア戦争について図った。神々がペレウスの婚礼を祝って宴を催しているときにエリスが現れ、アテナとヘラとアプロディテに自分たちの美の優劣を争わせた。女神達はゼウスの命により判定を受けるためヘルメスに案内されてイダ山のパリスの許に行った。パリスはヘレネとの結婚の期待に誘われてアプロディテに勝利を宣した。 
 (第2巻?)次いで彼はアプロディテの助言によって船をつくった。ヘレノスは彼に未来の事柄について予言し、アプロディテはアイネイアスにパリスの供をして船で行くように命じた。また、カッサンドラは未来の出来事を明かした。 
 (第3巻?)パリスはラケダイモンに到着し、テュンダレオスの息子達(ディオスクロイ)のもてなしを受けた。次いでスパルタのメネラオスのもとで歓待され、宴の席でヘレネに贈り物を贈った。その後メネラオスは、客人達にその出立まで望の物を供するようヘレネに命じてから、クレタに向けて出帆した。その間にアプロディテはヘレネの許にパリスを導いた。2人は結ばれた後持てる限りの財宝を船に積み込み、夜陰に乗じて出帆した。
 (第4巻?)その間にカストルはポリュウデウケスと共にイダスとリュンケウスの牛を奪おうとして見つかった。カストルはイダスによって倒され、一方リュンケウスとイダスはポリュウデウケスによって討たれた。ゼウスはカストルとポリュウデウケスに一日ごとの不死を授けた。 
 (第5巻?)その後イリスはメネラオスに彼の館で起こったことを知らせた。彼は家へ戻ってトロイアに対する出兵について兄と相談し、それからネストルを訪ねた。ネストルは話の本筋から離れ、エポペウスがリュウスの娘を陵辱して滅ぼされた経緯、オイディプスの事件、ヘラクレスの狂気、テセウスとアリアドネの話を彼に語った。 
 (第6巻?)次いで彼等はギリシア中を巡って指揮官を集めた。オデュッセウスは出兵に加わることを欲せず、狂人の振りをしていたが彼等はパラメデスの助言を容れて懲罰のためテレマコスをさらい、狂気が偽りであることを見破った。 
 その後彼等はアウリスに集結して犠牲を捧げた。その時大蛇と雀の前兆が現れ、カルカスは彼等に事の成り行きについて予言した。次いで彼等は出帆してテウトラニアに着き、そこをトロイアと考えて荒らし始めた。テレポスは撃って出てポリュネイケスの子テルサンドロスを殺したが、彼自身はアキレウスによって傷つけられた。
 (第7巻?)彼等はミュシアから出帆したとき嵐に襲われて散り散りになった。アキレウスはスキュロスに船を付け、リュコメデスの娘デイダメイアと結婚した。その後テレポスが予言に従ってアルゴスへ来たとき、アキレウスは彼の傷を治してやった。 
 (第8巻?)遠征軍が2度目にアウリスに集結したとき、アガメムノンは狩りで鹿を仕留め、自分の腕前はアルテミスにも優ると自慢した。これに女神は立腹し、嵐を起こして彼等の出帆を妨げた。カルカスが女神の怒りを告げ、彼等はアキレウスにめあわせるという口実の許に彼女を呼び寄せて贄に供しようと思った。しかしアルテミスは彼女をさらい、タウロイ人の間に移り住ませて不死の身にし、一方乙女の代わりに鹿を祭壇に置いた。 
 (第9巻?)次いで彼等は航行してテネドスに至った。彼等が宴を催しているとき、ピロクテテスは水蛇に咬まれてその傷の悪臭のためレムノスに置き去りにされ、アキレウスは呼ばれるのが遅くてアガメムノンと争った。
 (第10巻?)次いで彼等がトロイア上陸しようとしたときトロイア人は防戦し、プロテシオラオスはヘクトルの手にかかって倒れた。その後アキレウスはポセイドンの息子キュクノスを討ち取り、トロイア人を敗走させた。彼等は味方の死体を収容し、ヘレネと財宝の返還を求めるためトロイアに使節を派遣した。しかしトロイア人が要求に応じなかったのでギリシア軍は城壁の周りに陣を敷き、それから兵を出して周辺の城市を攻略した。 
 (第11巻?)その後アキレウスはヘレネを一目見たいと望み、アプロディテとテティスが手引きして彼をヘレネに会わせた。そしてギリシア軍がまさに帰国しようとしたときアキレウスは彼等を引き留めた。次いで彼はアイネイアスの牛を追い立て、リュルネソスとペダソスと近隣の多くの城市を攻略し、トロイロスを殺した。パトロクロスはリュカオンをレムノスに連れて行って売り、戦利品の中からアキレウスはブリセイスを、アガメムノンはクリュセイスをそれぞれ褒賞として得た。続いてパラメデスの死、アキレウスをギリシア連合軍から離反させ、トロイア軍の負担を軽くするためのゼウスのはかりごと、トロイア軍の援軍のカタログが語られる。 

 

断片1 
『イリアス』1:5古注

断片2 
ピロデモスのパピルス断片B7241

断片3 
『イリアス』18:434a古注(T)

断片4 
『イリアス』16:140古注(D)

断片5 第1歌
アテナイオス15:682e〜f

  優美女神(カリテス)と季節の女神ら(ホーライ)が織り、
  そして春の花で染めた衣裳を彼女はまとう。
  季節が運んでくれる花、例えばサフロンにヒュアキントス、
  みずみずしい菫の花、美しい薔薇の花、
  甘く神々しい香り、この世の物とも思えぬ
  流れも美しいナルキッソスのカップ・・・[破損]・・・アプロディテが
  全ての季節の香りを炊き込めた衣裳をまとうた。

断片6 第1歌
アテナイオス15:682f

  笑みを愛でるアプロディテが、侍女を伴って
  ・・・<欠落>・・・
  稜なす冠を戴くニンフ等、それに優美の女神等は
  大地から生い出でる芳香の花々を編んで頭に乗せ、
  黄金なすアプロディテも加わって泉とむイダの山間に
  麗しい歌を響かす。

断片7 

断片8 

断片9 

断片10 第1歌?
アテナイオス8:334c〜d

  髪の美しいネメシスは3番目に驚くばかりに美しい
  ヘレネを生んだ。神々の王ゼウスの愛欲に縛られて
  詮方なく生んだもの。クロノスの子から逃れたが
  その強大な力には抗う術もなく交わったのだ。
  胸には恥(アイドス)と怒り(ネメシス)が重く苦しめるまま、
  地の下を、不毛の海の暗い底を逃げに逃げる。
  ゼウスはそれを取り押さえんと、胸を焦がしつつ追う。
  それをば逃れようとネメシスは
  ある時は波立ち騒いで轟く海を走る魚のよう、
  ある時は地の果てを流れるオケアノスに行き、
  またある時は豊かな稔りをもたらす大地に沿うて走りつつ、
  大地の養うあらん限りの恐ろしの獣に姿を変じた。

断片11


アポロドロス『神話』3:10:7
しかし一説にはヘレネはネメシスとゼウスの娘である。それというのはネメシスがゼウスとの交わりを遁れて鵞鳥に身を変じたところ、ゼウスもまた白鳥になって彼女と交わったからである。そしてこの交わりによって卵を産んだが、ある羊飼いがこれを聖林の中で見つけて、レダの所に持ってきて与えた。そこで彼女はこれを箱に入れて保存して置いたところ、時が来て生まれ出たヘレネを自分の娘として育てたということである。

断片12 

断片13 

断片14 
ヘロドトス『歴史』2:116

『キュプリア』には、ヘレネを連れたアレクサンドロスは順風と平穏な海に恵まれ、スパルタを発ってから3日目にイリオンに着いたとある

断片15 
パウサニアス3:16:1

近くにヒラエイラとポイベの神域。叙事詩『キュプリア』の作者は2人がアポロンの娘だという。

断片16 
ピンダロス『ネメア祝勝歌』10:110古注

断片17 
ピロデモスのパピルス断片B4833

断片18
アテナイオス2:35c

  メネラオスよ、神々は死すべき人の子等が
  憂いを散ずるこよなき薬として酒をお造りになったのだ。

断片19
パウサニアス10:26:4

だが、叙事詩『キュプリア』の説くところでは、その息子(アキレウスの息子)はリュウコメデスからはピュロスと命名され、フォイニクスからはアキレウスはまだ若造(ネオス)の年頃から戦争に出陣(ポレメイン)し始めていたとの理由でネオプトレモスと命名されたという。

断片20 
ソポクレス『エレクトラ』157古注

断片21 
クリュシッポス SVF 2:57:11

  私は思わなかった、アキレウスがその豪胆な心臓を
  かくも恐るべき仕方で怒らせるだろうとは。彼は確かに我が友だったのだから。

断片22 
パウサニアス4:2:7

叙事詩『キュプリア』の作者によると、プロテシラオスはギリシア勢がトロイア地方に向かった際、最初に上陸を敢行した戦士で、妻は名をポリュドラと言い、オイネウスの子メレアグロスの娘である。

断片23
『イリアス』16:57b古注(T)

断片24 
『イリアス』1:366古注(bT)

断片25
『イリアス』24:257古注(A)

断片26 
リュコポロン古注

断片27
パウサニアス10:31:2

パラメデスは魚獲りに出かけて溺死させられ、その殺害者がディオメデスとオデュッセウスであったことを私は叙事詩『キュプリア』を読んで知っている。

断片28
パウサニアス10:26:1

叙事詩『キュプリア』もエウリュディケの方をアイネイアスの妻に位置づけている。

断片29A11
プラトン『エウテュプロン』12a

  この業をなし、これら全てを生ぜしめしゼウス、
  その名を語ること君は欲せず。恐れあるところ畏れある故なり。

断片30 
ヘロディアヌス『特殊な言葉について』

断片31
アリストテレス『弁論術』1376a

  父親を殺してその息子達を残し置くは愚か者


アイティオピス

作者:ミレトスのアルクティノス

典拠1
タブラ・イリアカA (カピトリーヌ石板)

ミレトスのアルクティノス作『アイティオピス』

典拠2
ミレトスのヘシュキオス『ホメロス伝』6

『アマゾニア』や『小イリアス』と言った詩も彼の作に帰されている。

典拠3
アレクサンドリアのクレメンス『ストロマテイス』1:131:6

パニアスはテルパンドロスの前にレスボスのレスケスを位置づけ、テルパンドロスはアルキロコスより若いとし、レスケスはアルクティノスと同じ詩作競技に出て勝ったと伝えている。

典拠4
エウセビオス『年代記』

オリュンピア紀1.2
ミレトスの詩人アルクティノスが頂点に立つ。
オリュンピア紀5.1
詩人エウメロス〔中略〕と『アイティオピス』及び『イリオン落城』を書いたアルクティノスが表彰される。

典拠5
スイダスα3690

アルクティノスはナウテスの子孫テレアスの息子であるミレトスの詩人であり、クラゾメナイのアルテモンが『ホメロスについて』で言うように、ホメロスの弟子であり、第9オリュンピア紀(744 / 741)、トロイア戦争の410年後頃に生きた。

 

断片1
イリアス24:804a古注(T)

  そのように彼等はヘクトルの葬儀を執り行っていた。すると
  勇士を倒す雄々しいアレスの娘、アマゾンがやってきた。

断片2

断片3

断片4

断片5

断片6


小イリアス

作者:ミテュレネのレスケス

典拠1

典拠2

典拠3

典拠4

典拠5

典拠6

 

断片1
偽ヘロドトス『ホメロスの生涯』16

  我が歌うはイリオスと駿馬を養うダルダニエの国、
  これを巡り、アレスの従士、ダナオイ勢が数多の苦難を嘗めしところ

断片2

断片3

断片4

断片5

断片6

断片7
パウサニアス3:26:9

叙事詩『小イリアス』の作者によると、マカオンはテレポスの子エウリュピュロスの手にかかって最期を遂げた。

断片8

断片9

断片10

断片11

断片12
アポロドロス『摘要』5:14

木馬の内にオデュッセウスは50人の、『小イリアス』の著者によれば300人の勇者に入るように、他の者は夜になると陣営を焼き、海に出て、テネドスの沖合に碇泊し、次の夜の来ると共に帰航するように説いた。

断片13

断片14

断片15
パウサニアス10:25:5

このヘレノスの側にいるのがメゲス。メゲスは腕に負傷していて、その点はピュラ出身でアイスキュリノスの子レスケオスが『イリオン落城』の中で歌っているとおりになっている。このメゲスはトロイア軍が夜間に仕掛けてきた合戦で、アウゲイアスの子アドメトスに負傷させられた、とこの詩人は語っている。

断片16
パウサニアス10:25:6

メゲスの脇にクレオンの子リュコメデスも描かれていて、手首に傷を負っている。レスケオス〔の詩〕もその通りになっていて、アゲノルによって傷を負わされたと語る。それ故ここで断然明らかなことは、ポリュグノトスがレスケオスの詩を読んでいなかったら、彼等の傷をともかくそのように描きはしなかったと言うことである。

断片17
パウサニアス10:25:8

レスケオスがアイトラについて歌っているところでは、イリオンが陥落する際に彼女は〔トロイアを〕抜け出してギリシア軍の陣営に辿り着き、テセウスの息子達によって本人と認知され、更にデモフォンが彼女の身柄引き受けの許可をアガメムノンに要請したという。アガメムノンは彼の意向に喜んで答えたいのは山々だが、ヘレネが承知する以前にそうする訳にはいかないと答えた。そこで布告使を使わしたアガメムノンにヘレネは好意ある回答を与えたのである。

断片18
パウサニアス10:25:9

アンドロマケが描かれていて、幼い子が立ったまま彼女に乳房にしがみついている。レスケオスは、この子は城壁の櫓から投げ捨てられて殺されてしまったと語り、それもギリシア軍の決定ではなく、ネオプトレモスが独断で下手人になることを買って出たのだという。

断片19
パウサニアス10:26:1

だが、レスケオスも、叙事詩『キュプリア』もエウリュディケの方をアイネイアスの妻に位置づけている。

断片20
パウサニアス10:26:2

彼女らの上段の泉場の所に女達が描かれていて、ディノメとメティオケ、それにペイシスとクレオディケとなっている。彼女らの内、ディノメ一人の名がいわゆる『小イリアス』に見えるきりで、他の連中の名はポリュグノトスが創作したのだと思う。

断片21
パウサニアス10:26:4

レスケオスにも言及の見られるアステュノオス、彼もまた既に膝を突いているのだが、ネオプトレモスは剣を振るってこれに打ちかかっている。

断片22
パウサニアス10:26:8

レスケオスは野戦で負傷したヘリカオンがオデュッセウスによって本人と認識されて、戦場から生きたまま救出されたと語っている。

断片23
パウサニアス10:27:1

死体が転がっていて、素裸の死体は名をペリスと言い、仰向けざまに打ち捨てられている。ペリスの下段にはエイオネウスとアドメトスの二人がまだ胸当ての着いた状態で横たわっている。彼等両名についてレスケオスは、エイオネウスはネオプトレモスの手にかかって、アドメトスはピロクテテスの手にかかって殺されたとしている。

断片24
パウサニアス10:27:1

コロイボスはカサンドラへの求婚のために〔トロイアに〕来ていたのだが、世間一般の通説ではネオプトレモスによって、レスケオスの説ではディオメデスによって討ち取られてしまった。

断片25
パウサニアス10:27:2

コロイボスの上段にはプリアモス、アクシオン、それにアゲノルが倒れている。レスケオスの説ではプリアモスは〔ゼウス・〕ヘルケイオス〔家屋敷の神〕の炉の所で殺されたのではなく、祭壇から引きはがされて、家の戸口の前でいともあっさりとネオプトレモスによって片付けられてしまったという。

断片26
パウサニアス10:27:2

アクシオンはプリアモスの息子であったとレスケオスは語り、エウアイモンの子エウリュピュロスの手にかかって落命したとされている。

断片27
パウサニアス10:27:2

同詩人〔レスケオス〕によればアゲノルに手を掛けた殺戮者はネオプトレモスになっている。

断片28

断片29

断片30

断片31
アテナイオス3:73e

  あたかも、土の柔らかい畑に胡瓜が育つ時のように

断片32


ノストイ

作者:トロイゼンのアギアス

断片1
パウサニアス10:28:7

だが、オデュッセウスにまつわるホメロスの詩にも、『ミニュアス』、そして『ノストイ』にもハデスの館のこととか、そこの恐怖の数々への言及は見られるのだが、エウリュノモスなる鬼神のことなどさらさら人の知るところではない。

断片2

断片3
アテナイオス7:281b

『アトレイダイの帰還』の作者によれば、彼〔タンタロス〕は神々の所へ赴き、神々と暮らしている間にゼウスから何でも所望する者を申せと言われた。で、彼は飽くなき享楽への指向を持っていたので、そういうことを述べ、神々と同じ生き方をしたいと言った。その願いにゼウスは怒ったが、約束を翻す訳にも行かないので、その通りにしてやった。ただし、眼前にある物を楽しむことは出来ず、絶えず不安動揺の状態でいるようにさせた。つまり、ゼウスは彼の頭上に石を吊して、それで眼前にある物何一つにも手を出せなくしたという訳だ。

断片4
パウサニアス10:29:4

『ノストイ』ではクリュメネーはミニュアスの娘なりと歌われていて、彼女はデイオンの子ケファロスと結婚し、両者の間には息子のイフィクロスが生まれたとされている。

断片5
パウサニアス10:30:5

彼等の上段にはマイラがいて、岩に腰掛けている。彼女について『ノストイ』には彼女は生娘のまま人の世を去ったが、当人はテルサンドロスの子プロイトスの娘であって、祖父のテルサンドロスはシシュフォスの子であったと歌われている。

断片6

断片7

断片8

断片9

断片10

断片11
アポロドロス2:1:5

しかし、死ぬ前に彼は悲劇詩人の言うところによればカトレウスの娘クリュメネーを、しかし『ノストイ』の作者によればピリュラーを、ケルコプスによればヘシオネを娶り、パラメデス、オイアクス、ナウシメドンを生んだ。

断片12
アテナイオス9:399a

  俊足のヘルミオネウス、イソンを追い、その腰をば
  槍で刺し貫いた。

断片13


テレゴニア

作者:キュレネのエウガモン

断片1
アテナイオス15:1:9

  口では言えぬほどの大きな肉を貪り、旨酒を干した。

断片2

断片3
パウサニアス8:12:5

道の右手に高い土墳。これはペネロペの墓だ、と言う話で、人々はこの女人についての『テスプロティス詩』中の物語に同意しない。この詩篇ではこの女人がトロイアから帰還したオデュッセウスとの間に、プトリポルテスという子をもうけたことになっている。

断片4

断片5

断片6


 

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